明保野亭
明保野亭は、元治元年6月10日に発生した明保野亭事件の舞台となった、清水三年坂にある料亭です。
明保野亭事件は、5日前に発生した会津・新選組による池田屋事件の残党狩りに伴い、志士の出入りが多かった明保野亭に会津藩士が踏み込んだ際、逃げた土佐藩士を負傷させ、会津と土佐の外交問題に発展しそうになったため、後日両者とも切腹となった事件です。
この時出動していたのは、武田観柳斎率いる新選組隊士15名と会津藩士5名でした。
会津・新選組側としては、長州など過激派志士の残党を捜索をしていたのですが、会津藩と良好な関係であった土佐藩の藩士を負傷させたうえ、土佐藩は逃げた自藩の藩士が悪いということで切腹させてしまったため、外交問題になりそうになったわけです。
また、明保野亭は旅宿も兼ねており、坂本龍馬の定宿のひとつで、長州藩の志士も多く出入りしていました。
現在も店舗があり、敷地内に石碑が建立されているとともに、竜馬御膳(税込4,000円)をいただくこともできます。